低コスト・高効率の環境装置開発
企業名: 株式会社四国興業

■得意技は自社での一貫生産 

「当社の強みは設計から製作・検証・引き渡しまで、自社で一貫して実施できる点です」と、且l国興業の安藤健次社長は語る。 

且l国興業は昭和63年に創業し、ダクト・配管工事を手掛けてきた。下水処理施設やし尿処理場での工事で信頼を得るなか、より付加価値の高い脱臭装置の製作に力を入れるようになった。

各種排水処理施設などから発生する悪臭の除去は、薬品を使った方法や活性炭に吸着させる方法が主流であるが、これらの方法は設備が大型化し、薬品代や装置の維持管理に多額のコストがかかる欠点を持っている。これに対し、近年注目されている方法が「生物脱臭法」である。

■微生物の働きによる脱臭

生物脱臭法とは、悪臭成分を分解する働きを持つ微生物によって臭いを除去する方法で、脱臭装置を小型化(低価格化)できるとともに、薬品を使わないため維持管理も低コストで行えるという特長を持っている。
 
この方法での重要なポイントは、有効な微生物が脱臭装置の中で活動しやすい環境をつくることにある。そのため装置の中に微生物のすみかとなる充てん材をセットする。充てん材には、PVA(ポリビニルアルコール)や木炭などを原料とする粒状やサイコロ状の固形物を使用している。
その脱臭方法は、微生物が定着している充てん材に悪臭を透過させて、硫化水素やアンモニアなどの悪臭成分の除去を行うというものである。 

現在、且l国興業はサイクスの支援のもと、生物脱臭に関して、より効果的な微生物群の特定・分析や、充てん材との組み合わせについて、研究・実験を行っている。 
これまでのところ、高濃度の臭気環境の中でも良好な脱臭成果が得られており、生活圏周辺での家畜の糞尿などによる悪臭の除去装置開発も期待されている。

「今後も低コストで高効率な脱臭装置・水処理設備の開発をめざしていきたい」
市民の環境への意識が高まりを見せるなか、環境装置事業にかかわる総合加工・プラントメーカーをめざしてまい進している。

(技術相談室アドバイザー 坂西)

※写真1 事業について語る安藤社長
※写真2 脱臭装置プラント(中央が生物脱臭装置)